(5)ねじの標準化はISOの方向へ

 宇宙ロケットから身の回りにある時計、メガネ、子供のおもちゃに至るまで、ねじはいろいろな機械部品に使用されています。
 わが国の国家工業規格は日本工業標準調査会(JISC)で審議制定され、日本工業規格(JIS規格)に標準化されます。ねじは標準化が早くから進められており、規格体系の変更やJIS規格細則の改訂などを繰り返しながらJIS化が進められてきました。また、1965年以降は国際性を高めるためにISO(国際標準化機構)の規定も取り入れられ、現在に至っています。

■ねじの国際標準化の歩み
標準化への取り組み
1841年 イギリス ウイットウォースはねじ山角55度のインチねじを標準化(ウイットねじ)
1864年 アメリカ セラーズはねじ山角60度のインチねじを標準化
その後、アメリカ、イギリス、カナダの3カ国間の軍需品に互換性を持たせるためのユニファイねじへと発展
1898年 フランス フランスの主導により、ドイツ、スイスの3カ国協議によって60度ねじ山のメートルねじを標準化
ISOねじへと発展

 

■日本でのねじ規格の歩み
規格 標準化への取り組み
明治〜大正 混在 各種雑多の規格のねじが使用されていた。その中で大半がウイットねじで占められていた
1924
(大正13)
JES
(日本標準規格)
メートルねじ第1号が制定された。その後、規格の中にウイットねじを加えた
1939
(昭和14)
臨JES
(臨時日本標準規格)
日華事変の影響により産業界は軍需優先となった。民需品の品質格下げのためと、規格化への手続きを簡略化するために応急処置として作られた
1946
(昭和21)
戦後の復興と輸出振興に寄与することに重点が置かれた
新JES(俗称)
1949
(昭和24)
鉱工業の品質改善、生産能率の向上、その他合理化のためにそれまでのJES、臨JES、新JESをJISに移行させた。また、戦後アメリカの影響を受けて、規格にユニファイを加えた。これによってJISの中にメートル、ウイット、ユニファイの3規格が混在する形になった
 
JIS
(日本工業規格)
1965
(昭和40)
JISの中にISO(国際標準化機構)を採り入れ、従来のねじ体系を一新し、一般にはISOのメートルねじを用いるように改められた
1968
(昭和43)
現在 JISの中からウイット規格を削除(廃止)。メートル、ユニファイの2規格にした

規格のISO化を継続中

 

■国内で一般に流通しているねじ製品の規格
  メートル ウイット ユニファイ 備  考
ボルト・ナット
×  
座金
× 古いJIS規格のものも使われている
小ねじ
× ×  
タッピンねじ
× ×  

【凡例】○:一般的によく利用されている △:一部で利用されている ×:ほとんど利用されていない
 

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